水に舞う海月

横浜人形の家 - 奥田エイメイ 浮遊体アート・人工クラゲと人形たちの対話

 

横浜の人形の家で人工クラゲの展示があると目にした。
幻想的な音楽と漂う半透明の姿を見ると
思い出さずにはいられなかった。

 

理科室で夜、静かにみる海月。
青い光に照らされて水の流れに任せて舞う姿に
想いを馳せた日々。

 

世の中、知らなくて良い事があるのだと、
18の時に知って、私は自分の身の上を呪った。
でも記憶は無くならなかった。

 

混乱して苦しくなった気持ちを放り出したくなって
水の流れ任せて無心で漂う美しい海月に重ねることで
現実世界から逃げだそうとした日々。

 

思い出すのは、生まれ変わったら、海月になろうと誓い合った人。
あの日の別れ際の言葉も、今まで、誰にも話さないでいた記憶の欠片。

 

その昔、思い入れを込めて書いた海月の話。
忘れずにいた人がいたなんて。
あの子と何処か似た面影を持った人。
もう目にすることも叶わないと思っていた人。

 

色んな記憶や想いが駆け巡る。

 

海月を目にする限り、
もう忘れることはないのかも知れない。
これからも私はこっそりと抱え続ける。