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ぜんぶ好き。

強がるところも

本当に強いところも

ハッとするほど脆くて

弦のように繊細なところも

全部ぜんぶ好きだと言ったら

どんな顔をするんだろう。


ふと見上げた空から

綿雪が降ってきた。

その人がいる街から

同じような雪は見えたろうか。

見えていたらいいのにと

手のひらを握った。


あっという間にとけた雪と一緒に

その人のやり切れなさも

消えてしまったらいいのに。


時々さびしくなって

思うようにいかずに

気持ちが揺れてしまうけれど

きっとその人が抱くやり切れなさには

ちっとも敵わないよね。


たまにでも思い出してくれたら

それでも嬉しいだなんて

ふと欲張りそうになるけれど、

それ以上に何より

その悲しみや切なさが

もっともっと和らぐことを祈ってる。


こんなところで

こっそり願っていても

伝わらないのかもしれないけれど

たぶん気持ち悪いくらいの

ありったけの気持ちで

切に願ってる。


心の中の氷が

少しずつでもいいから

とけてゆきますように。


手を開くと

そこには薄っすらと

にじんだ雫が。


こんな風に

とけてしまったら

いいのにね。